2014年1月8日水曜日

若手の会を企画した理由

Twitterで、関東のほうでの若手の会SYMPLOの年齢制限の説明が足りないという声が聞かれました。そちらの会そのものの説明は申し上げられませんが、神戸のほうの若手の会で年齢制限をつけた会を開催するに至った理由を申し上げたく存じます。


8年間、万年筆のコミュニティをいくつも経験してきました。その経験の中で私の感じた問題点は、地域格差と世代格差でした。
地域格差と申しますのは、会合を開く機会のない、もしくは少ない地域がある ということです。参加したいという考えがあっても距離等の問題で参加できないことがあります。人口の問題もありましょうが、会合に参加するために一旅行し なければならないという状況では、相当に情熱・興味のある人しか参加できないでしょうし、似た地域の人の集まりへの発展も難しいものがあると考えます。
世代格差については、やはり同世代の少なさ、そしてある意味の特別扱いで す。私が万年筆コミュニティに参加したとき、気兼ねなく話せる人は少なく、やはり自身の親世代の人と話すという感じになります。そのために話しにくいとい う問題が現状生じているとも思っています(私も長くいるので慣れてはきましたが、それでも同世代に比べて話しかけづらいです)。その人たちは私たちのよう な若い人をかわいがってくれますし、歓迎してもくれます。ですが、その結果として、若い人を特別意識している、特別配慮しているという感じがあります。私 自身はうれしいものですが、逆にそういった意識・配慮で恐縮してしまう人もいるかもしれません。そして何より、同世代が少ないということは、若い世代が自 分ひとりまたはそれに近い状況になるということであり、それはやはり寂しいものです。4~5年前WAGNERに参加した時、私が最年少で、年の近い人が一 人もいないというのは幾度か経験しました。

私が興味を持ち、また実際に行動を起こせると考えたのが"世代格差"の問題 です。年の違いからの恐縮や、同世代の少なさからの寂しさは、私に限らず感じていることを幾人かに伺いました。そこで、私は自分と同世代の人を集めた会の 企画により、そういった"恐縮"や"寂しさ"のない、仲間を見つけられるような場を提供しようと考えたのです。
若い人は、おそらく年上の世代より財力がありません。ですので、できるだけ 安い会場にしようと考えました。また、いくつかのコミュニティの2次会は概ね"飲み会"であり、若い人、特に未成年が参加するには厳しいものです(もちろ ん、飲み会ゆえにお酒代が入って値段が高いということもあります)。そこで、食事を中心とした、安価な若手向けの2次会を企画しようと考えました。これら の"若い人が楽しむ会"を焦点に置くことで、未来の万年筆界への一歩にしようと思ったのです。

ここで、私がもうひとつ危惧したのは、会を企画したとしても、年上の方が大 勢参加して、結局のところ先の世代格差の問題を再度起こしてしまうのではないかということでした。若い人には、自分の親の世代が大勢いるというそれだけで 気兼ねしてしまう人も、少なくはないでしょう。そこで、手助けをいただけるような、あるいは企画によって盛り上げていただけるというような方だけの参加に 限定させていただくことにしたのです。年齢制限を課していないコミュニティは、人口の観点もあって、知らず知らずのうちに年上の人向けの環境を整備してい ると考えています。既に整備された環境ではなく、まだ整備されていない部分を整える意義から、今回若手向けに徹底しました。新しい環境のひとつの切り口と して、今回は年齢を選ばせていただいたという次第です。

年齢制限にかかって参加できないという方には、寂しい思いをさせてしまう 旨、お詫び申し上げます。しかし、ここに書きましたような趣旨をご理解いただき、できましたら、ご支援等いただけますと幸甚です。そしてまた、参加できな いという方々とは、WAGNER,fuenteあるいは別の催しにおきまして、交流を深めていきたいと思っています。

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