2012年2月27日月曜日

思い出の店に足を運んで〜中島みゆきの歌詞の解釈(18)


中島みゆきは、自分の歌詞の解釈を聞き手に任せます。それは、私にとって嬉しいことであり、私もその精神に則って、自分なりの解釈をしていこうと思います。

解釈は人によっても異なりますが、時によって異なり、心によって異なり、状況によって異なるものであると思います。同じ曲を複数回出すこともあるかも知れませんが、それは状況や時が変えたということと考えてください。

ブログ更新をサボってばかりですが、今回は、「相席」です。歌詞はこちら

全体に優しい感じのするオリジナルアルバム「心守歌」のトラック2です。チェロとピアノで聞く中島みゆきVol.2のトラック4にも入っている曲で、こちらは上品な感じになっています。

解釈もなにも、そのままの歌詞です。しかし、このマスター、客のことをよく見ているんではないでしょうか。「二人が忘れてしまっても あのマスターがわかるでしょう」と言われるぐらいなのですから。

「はじめてここにふらり入った」時、彼女はどんな顔をしていたのでしょうか。ふらりと入るぐらいだから、一人、寂しかったんじゃないでしょうか。それを見て、他にもひとりだった男の人の横に、待ち合わせと間違えたふりをして連れていったのではないでしょうか。

「他人同士と間違えられて 離れた席に座った」時、ほんとは、彼が前もって仕組んでおいたのではないでしょうか。「笑い 知らぬふりして 彼女におごりたいと私を見た」って、とても格好いい。普段いっている店に、こっそりお願いしておいたのではないか、そして恰好いいところを見せたのではないかと思ってしまいます。

そして、マスターが、本当は客を見ていたのではないかと、特に強く感じるのが3番の歌詞です。「つらい話を切り出しかねて 歩き疲れたみぞれの夜」...多分、二人とも険しい、辛い、疲れた様子だったんじゃないでしょうか。それでマスター、きっと、つらい話を切り出す機会をくれたんじゃないでしょうか。「奥の席へと気をきかされて」、そのとき、彼が「黙り 言い訳もせず 凍えた背中で 踵を変え」すことまで、わかっていたんじゃないのでしょうか。

そんな、見守る感じの優しい店に、ほとぼりが覚めた頃、足を運んで…。その時、軽い涙と共に、思い出が浮かんでくるのではないでしょうか。特にチェロとピアノの方は、そんな感じの曲に聞こえます。

今や彼方に行った失恋を思い出して、ふっと、ひとりごちている、そんな情景を書いている曲だと思います。

思い出の店に足を運んで、ちょっとしんみりしたい。その温かさを描いた小品です。


※ この解釈は、あくまで私の一解釈であり、正しい・誤りであるというのを書くものではありません。一つの見方として受け取っていただければ幸いです。



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