2011年10月27日木曜日

私は誰かのバクになれるか? 〜中島みゆき歌詞の解釈(10)


中島みゆきは、自分の歌詞の解釈を聞き手に任せます。それは、私にとって嬉しいことであり、私もその精神に則って、自分なりの解釈をしていこうと思います。

解釈は人によっても異なりますが、時によって異なり、心によって異なり、状況によって異なるものであると思います。同じ曲を複数回出すこともあるかも知れませんが、それは状況や時が変えたということと考えてください。

今回は「バクです」です。歌詞はこちら

昨日発売したばかりのシングル「荒野より」のカップリング曲です。11月に発売される予定のアルバム「荒野より」にも収録されています。


「荒野より」は犬の視点からの歌ですが、これはバクの歌です。前のアルバム「真夜中の動物園」から、動物路線が続いているのかもしれないな、と思う次第です。


非常に優しい歌です。悪食であるバクが、痛くも痒くもないとばかりに、何でもかんでも、悪い夢も怖い夢も辛い夢も泣いた夢も食っちまう。「笑ってるあんたの夢を見るまで」食うバクに、大きな包容力を感じます。


辛いこと、しんどいことが山ほどあるような日々出会っても、それをすべて受け止めて、笑わせてくれるまで温かく接してくれる、そんな存在をバクに投影しています。優しく、包容力のある存在として、それを少しユーモラスに書いた曲だと思うのです。誰にでもバクがいれば、それは素敵なことだけれども、いるかどうかはわからない。でも、自分は今から誰かのバクになる。これ、いいですよね。


自分が辛い時も多くあるけれど、私も誰かのバクになれるか、考えてもいます。なれればいいな、と思いますし、「バクになることにしたんです」と言い切れればいいな、とも思います。


余談ながら、一文字誤ると、私を始めとしたプログラマ皆さんに嫌われる「バグです」になってしまいます。"ク"に濁点を付けないようにしてくださいね。

※ この解釈は、あくまで私の一解釈であり、正しい・誤りであるというのを書くものではありません。一つの見方として受け取っていただければ幸いです。


※ 扱って欲しい曲がありましたら、コメントでお書きください。

※ 他の解釈が載っているサイト、もしくは自分なりの解釈がありましたら、コメントでお書きください。

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