2011年7月25日月曜日

私とエドソン 紛失

私とエドソンに、さらに怖い事件がありました。

学校の実習で、通常立ち入ることができない火山の頂上での実習がありました。その時、私は胸ポケットに入れたエドソンを落としてしまったのですが、それに気づかず、落とした場所を去ってしまいました。

そのことに気づいたのは、元々の場所からそれなりに移動した後でした。気づいた後、私は真っ青になり、ほとんど上の空のまま実習をしてしまいました。数字を読み上げるだけだったので、なんとか問題なくできたのですが、その間ずっと、気もそぞろでした。

ここで失くしては絶対に再会できない、と私は半泣きになりました。ある地点での観測が終わり、別の地点への観測に移る時、私はずっと首を動かして、周囲を見渡していました。

元の地点のそばを通ったとき、20〜30mぐらい離れているであろうところに落ちている、茶色のペンケースを見つけました。エドソンを失くしたと思って血眼で探していたために見つけることができたのでしょう。紛れもなくわたしのエドソンでした。

1時間にも満たない紛失でしたが、あまりにも怖く、「寿命が縮んだ」と表現できるほどでした。多分、自分が今までに体験した中でも、5本の指に入るほど怖い事件だったのではないかと思います。怖いというより、ナーバスになったという方が正確なのでしょうが、ともあれ、事無きを得たことは幸いでした。

その後、霧が出てきて、その実習は途中で中止になってしまいます。もっと早く霧が出てきていたらと考えるとゾッとしました。

万年筆の紛失は幾度か聞いたことがありますが、自分の初めての紛失がまさかエドソンになるとは思いませんでした。このあまりに怖い経験の後、胸ポケットを気にするようになったのは言うまでもありません。

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