2011年4月10日日曜日

古本勧め

新しく入ってきた後輩も、そろそろ教科書を揃えるという時期になったので、何冊かの古本を紹介しました。教科書はほとんど古本で揃えたようです。もちろん、節約になったわけで、その浮いたお金で自転車を買うということでした。自転車の有無で行動範囲がだいぶ変わる地域に住んでいますので、当人にとってもよかったのではないかと思います。



古本は体裁等を気にしなければ、1960年代以降に出ているものを中心に買うことで、十分使用に耐えます(それより前のものは字が読みにくい場合があります。たとえば、収束を収斂と書いてあったり、放物線が抛物線と書かれていたりします。)。コンピュータ書籍はじめとした変化の激しい分野も、それなりの知識を持って、現在も使えるものを取捨選択すれば十分です。

今回後輩が買った本は数学中心であったので、古本で参考書までさがすことができました。その際に、担当の先生が「指定した教科書・演習書以外に本格的な書物を買ったほうが良い」と知らせていた微分積分について、私は幾つかの本をあげ、どれかかってはどうだろうかと進言しました。

彼はその中から一松先生の「解析学序説」を選んでかっていました。私は一松先生のファンであるので、また、この本自体がいい本であると知っていたので勧めたのですが、今は絶版のようで、入手困難なようです。いい買い物だと思いました。

これらをすべて新刊で買ったならば2万円を超えるというような買い物でした。これが7000円以下で買えたので、自分のことではないのですが、自分のことのように嬉しく思いました。体裁等を気にしないならば、古本の活用は重要でありエコ(ノミー・ロジー)に役立つから、これからもお勧めできればと思います。

2 件のコメント:

Volcanologue さんのコメント...

解析学序説は欲しいのですが,残念ながらなかったんですよね.高木貞治の解析概論で勉強したのですが.ルベーグ積分まで目を通すとなると,どの本がいい本なんでしょうね.

達哉ん/Tatuyan さんのコメント...

>Volcanologue 様
ありがとうございます。
私のしっている本には、ε-δからルベーグ積分まで書いているような解析の本はないですね。溝畑茂の「数学解析」→「ルベーグ積分」という順で勉強していますが、最近は古本でしかルベーグ積分が出回っていない上、数学解析も古本でないとおいそれと手が出る値段ではないので、なかなかこの順番も難しい気がします。