2010年12月10日金曜日

腹ふくるる心地ならば笛を自由に吹きたい

Bugler's Holiday、「トランペット(ラッパ)吹きの休日」、というとルロイ・アンダーソンの名曲であり、運動会の定番曲でもあるので、聞いたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。私の属しているリコーダークラブで、1年ほど前に発表したので、自分も吹きましたが、その時、この曲の言うところの「トランペット吹き」の意味を知りました。

トランペット吹きというのは、軍隊のトランペット吹きなのだそうです。だから普段は勇ましい曲、軍隊らしい曲しか吹くことができないのだそうです。だから、休日には自分の好きな曲を思う存分好きなように吹いているのである・・・と。実際、その情景を思い浮かばせてくれる曲だと思います。

有名なジョークですが、ある日公園を散歩していると「ノー、ノー!」と叫んでいる人を目にします。不審に思った人が警察に通報すると「彼はホワイトハウスのイエスマンで、休日だから、普段は言えないノーをああやって言っているだけで、何も怪しいわけではない」と言われます。極端な例かもしれませんが「腹ふくるる心地」と昔の人がいったような心地を、うまく解消しているような例だと思います。

人間には言いたいことがあっても、それを十全に示すだけの語彙があるとは限りません(むしろ、人間のごく微妙な気持ちを表すのに全くそのとおりに当てはまる言葉というのは存在しない場合が多いです)。勿論、言いたいことをすべて言えるわけでもなく、むしろ言わぬが花というとおり、言わないことも多くあります。そういう事ばかりを続けていると「腹ふくるる心地」になってくる。勿論、それを言ってしまえば、腹はへこむのかもしれませんが、あまりそればかりやっていると嫌われてしまいます。

それだからでしょうか、私は腹ふくるる心地があるとき・・・まぁ私は普段、いいたいことを遠慮無く言う、およそ謙虚さとは程遠い人間なので、そういう事は多くはないのですが・・・、リコーダーでふける限りの曲を思う存分大きな音で吹きまくるか、あるいは自分の好きな曲を大声で(友人曰く「カラオケでマイク無しでも問題ないレベルの声」で)歌います。色々なストレスがある中で、腹ふくるるストレスは、そのように解消するのが一番であるように感じます。

息を大きく出す、という行為は、腹ふくるる心地の時に一番。そう思いつつ、大声で歌って友人に「今日も聞こえてきたよ」と言われて、恥ずかしい思いです。

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