2010年11月20日土曜日

年賀状を出すマナー

年賀状の枚数は揃い、後は書いて出すだけ、という段取りで、ちょうど今頃は喪中欠礼のはがきがやってくる頃です。私は喪中を待ってから書いているほどの時間がなく、既に書き始めているという無礼者ですが、喪中欠礼が届いたら、年賀状を書く人リストから、寒中見舞いを書く人リストへとその人の書いているリストを移します。喪中欠礼で年賀状を出すのは失礼とは言わないという意見もありますが、私はそれには賛成しかねます。何故と問われて答えられるほどのわけはありませんが…。

喪中葉書の来る頃になると、寒中見舞いも含めて年賀状のマナーを確認することにしています。以下では「年賀状・暑中見舞いドットコム」および「暮らしのAll Aboutアーカイブス 最低限のエチケット 年賀状マナーの基本」を参考にし、私なりの意見をFAQ形式で答えていきます。

>年賀状は虚礼では?
年賀状は普段会っていなかったりする人にあいさつをするという意味で、虚礼とはまた違うと思います。また会うからと出さないよりも、出したほうが、もらった相手が嬉しいと思います。相手が嬉しいと感じるだろうことが年賀状を出す最大の意味だと思いますし、逆に相手に嬉しいと思ってもらったって・・・という人は年賀状を出さなくてもいいと思います。私は年賀状を出すことには意味があると思いますし、その意味が虚礼であるということを否定しています。

>年賀状はいつ出すか?
年賀状は1/7、松の内が限度といいます。三が日が限度ではという人も多いです。私は松の内までは待つタイプですが、すべての人がそうだとは限りませんから、やはり三が日に年賀状が届くようにするのがベターです。となれば、確実なのは郵便局が広報している「いつまでにお出しください」という日までに出すこと。私は受付開始日に出す習慣ですが、そこまで早くはなくても、郵便局の告知している日には出したほうが良いと思います。年内であればたいていは三が日につきますが、絶対ではありません。歴史的には松の内に届けばいいのですが、要は受け取る相手側の問題なので、出すと決めたならできるだけ早く届くように出すほうが無難です。

>「年賀」という朱書き
年賀状を出すときに年賀という朱書きをしないと郵便局では年賀状以外として扱われることがあるようです。腹立たしいのは一部の私製はがきで、年賀状向きとわざわざ表面に朱書きを印刷しているのですが、くじ付き年賀切手を貼ると覆われてしまいます。私製はがきで年賀状を出すとき、くじ付き年賀切手を使われる方は、年賀の文字が隠れないかどうか確認したほうが良いと思います。メーカーさんも、できるだけくじ付き年賀切手に対応して朱書きを印刷して欲しいです(勿論、対応しているメーカーも多くありますが)。

>出していない人から届いたら
私は網羅的にだすので出してない人から来ることはそう多くないのですが、それでも、だしていない人から来たら、松の内に届きそうなら年賀状を、松の内でなければ寒中見舞いを出すべきでしょう(私は今年寒中見舞いにしたはずで、来年も帰省の日程などから考えて寒中見舞いになるでしょう。)。遅れた理由を書く必要はないと思いますが、感謝の気持ちは忘れずに書きます。
最低なのは(喪中欠礼等に関係なく)出さないこと。喪中欠礼の場合は寒中見舞いとなりますが、ともあれ手紙を出してもらったらそれには返すべきであると思います。出していない相手から年賀状が来たのに自分は出さない、というのは、普段道で出会って挨拶をしても返さないのと同じぐらい失礼なことです。いうまでもありませんが、私は出したかどうかのチェックリストでチェックをして、出していなければ必ず出すようにしています。

>年賀状の日付はどうしよう
色々な意見があり、先にあげた二つのページでもわかれていますが、私は次のように分けています。
1.自分から出した場合は「元旦」、仮に1月2日以降に届くと思われても「元旦」ですし、11月に書いているからと言って「11月何日」とは書きません。
2.相手からの返礼の場合には手紙を書いている日を書きます。「賀状ありがとう」と書いているのに、それが元旦に書かれたというのは不自然だからです。

>手書きかPCか
ちょっと古い議論だと思いますが、先のページに書いていたので取り上げます。
朝日新聞等が行っていたアンケートでは、手書きの方がうれしいという意見が多いようです。(ついでに言うと、出したくないけどもらうのはうれしいという意見が多いのも気になりますが。)全部手書きというのは時間も体力もいるので(私自身、文章は100通手書きでも絵は描かれたものを買っています)、そこまで気合いを入れる必要はないと思いますが、それでも一筆添え書きがあるとないとでは見る側も大違いですね。一筆の添え書きがある素朴な年賀状の方が、華やかで凝ったデザインの添え書きなしの年賀状よりもよほど読んでいて楽しいです。

>メールか葉書か
現代年賀状事情では最大の関心ごとかと思うので。
私は、メールでのあいさつは失礼だとは感じませんが、それでも、実際に挨拶に行く>年賀状>メールという図式は成立しています。年賀状自身が本来は略式なので、メールはさらなる略式、目上の人には絶対にやめた方がいいと思います。ただ、メールを出してはいけないということではなく、メールの挨拶だけで済ませるのは不十分なので挨拶に出向くなり年賀状を出すなりしたほうがよいということです。
メールでの挨拶は私の周りでも多くつかわれていて、一般的に受け入れられてきますが、それでも年賀状>メールの図式が崩れていることはないと思います。その意味で、年賀状を出したのにメールというのは(返さないよりはよほどましですが)、礼を欠くのではないかと思います。目下の人にそうするならばそんなものかと思うかもしれませんが、少なくとも年賀状というレベルの挨拶をもらったのであれば同じレベルの返事を返すべきだと思います。友人に、「こんにちは」と言ったのに対して生返事が返ってきたらどうでしょうか。なんとなく「偉そう」という感じを受けませんか?年賀状とメールも同じ関係だと思います。自分のところに年賀状がきたなら、メールだけで返事するのはあまりいいこととは思えませんから、メールだけで挨拶をした相手から年賀状が来ていたらすぐに年賀状を書くようにしています。

と、つらつら述べてきましたが、基本的なマナーというのを振り返ってみて、今年の年賀状の状況がかなしくなりました。賀状での返事の数だけで言うと半分ぐらいしかなかったような?人情もへったくれもない世の中なのかもしれませんが、年賀状という文化は日本独特の文化で、人を大切にする文化ですから、虚礼と言ったり文明の利器に頼ったりするばかりではなく、せめて自分が世話になっている人や、今年年賀状で挨拶をくれた人には年賀状を書こうではありませんか。

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